Gemini CLIのための高度なプロンプトテクニック

あなたはGemini CLIの基本をマスターしました。質問したり、チャットしたり、コードを生成したりできます。しかし、時にはアウトプットが思うようにいかないこともあります。一般的すぎたり、要点を外していたり、必要なフォーマットでなかったりします。

AIとの対話をレベルアップさせる秘訣は、プロンプトエンジニアリングにあります。より良いインプットを作成することで、モデルに劇的に優れたアウトプットを生成させることができます。

コンセプトのフレームワーク：プロンプトについての考え方

具体的なテクニックに入る前に、良いプロンプトとは何かについてのメンタルモデルを持つことが役立ちます。この短い動画は、重要なプロンプトエンジニアリングの概念をわずか数分で素晴らしく概説しています。

プロンプトを精密なツールに変えるための4つの高度なテクニックを紹介します。

1. ペルソナを設定する：マシンの中の専門家

モデルのデフォルトの声はジェネラリストです。専門家レベルの回答を得るには、モデルに誰であるべきかを伝えます。

プロンプト：

gemini "PostgreSQLを専門とするシニアデータベース管理者として振る舞ってください。
実行が遅いクエリがあります。考えられる理由を説明し、最適化を提案してください。
クエリはこちらです：SELECT..."

効果： ペルソナを設定することで、モデルに特定の専門用語を使わせ、関連する詳細（インデックス作成やクエリプランなど）に焦点を当てさせ、はるかに高品質でドメイン固有の回答を提供させることができます。

2. 豊富なコンテキストを提供する：AIに推測させない

質の悪いレスポンスの最も一般的な原因は、コンテキストの不足です。モデルはあなたの心や画面を読むことはできません。あなたが見せてあげる必要があります。

プロンプト：

# 「なぜ私のコードは壊れているのですか？」と聞くだけでなく、
# コードとエラーの両方を見せましょう。
(cat my_file.go && echo "---" && go run my_file.go 2>&1) | gemini "これが私のGoコードと、それが生成するエラーです。エラーを説明し、コードを修正してください。"

効果： このプロンプトは、ソースコードとエラーメッセージを単一のコンテキストに組み合わせることで、AIが正確な診断を下すために必要なすべてを提供します。2>&1は、標準出力と標準エラーの両方がキャプチャされることを保証します。

3. フューショットプロンプティング：例で教える

特定のフォーマットでレスポンスが必要な場合、最善の方法はモデルに何が欲しいかを正確に示すことです。これは「フューショット」または「インコンテキスト」学習と呼ばれます。

プロンプト：

gemini "テキストを提供しますので、キーエンティティをJSONに抽出してください。
 
テキスト：'Apple Inc.は、1976年にスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックによって設立され、カリフォルニア州クパチーノに本社を置いています。'
JSON：{\"company\": \"Apple Inc.\", \"location\": \"Cupertino, California\", \"founders\": [\"Steve Jobs\", \"Steve Wozniak\"]}
 
---
 
テキスト：'エッフェル塔は、フランス、パリのシャン・ド・マルス公園にある錬鉄製の格子状の塔です。'
JSON："

効果： 1つ以上の完全な例（テキストとJSON）を提供することで、この特定のタスクのためにモデルを訓練します。モデルはあなたが提供した新しいテキストに対して、あなたのフォーマットに正確に従います。

4. 思考の連鎖：ステップバイステップの推論を強制する

複雑な問題に対して、モデルは結論に飛びついて間違えることがあります。ステップバイステップで考えるように指示することで、モデルに速度を落とさせ、「作業過程を見せる」ように強制できます。

プロンプト：

gemini "WordPressサイトを新しいサーバーに移行する必要があります。
詳細なステップバイステップの計画を作成してください。ステップバイステップで考えてください。
バックアップから始めて、DNSの変更で終わるようにしてください。各ステップで、必要なシェルコマンドを記載してください。"

威力： 「ステップバイステップで考えてください」というフレーズは強力な指示です。それはモデルに問題を論理的な順序に分解させ、エラーの可能性を減らし、より包括的で実行可能な計画を生成させます。

これらのテクニックをマスターすることで、あなたは単に質問をするだけでなく、真にAIを指揮することができるようになります。これらを組み合わせて、あらゆるタスクに最適なプロンプトを作成してみてください。